●賛成討論「沖縄戦『集団自決』についての教科書検定に関する意見書」(2008年2月26日)
◯4 番(梶 雅子君)  陳受19第24号 「高等学校歴史教科書検定における沖縄戦の『集団自決』の記述において修正指示を撤回し、申請時の文章に戻すことを求める意見書の提出に関する陳情に賛成し、次の議員提出議案第1号の意見書を提出することに賛成の討論を日本共産党武蔵野市議団を代表して行います。

 2007年3月30日に文部科学省は、2008年度から使用される高等学校歴史教科書に沖縄戦における集団死、集団自決の記述について、日本軍による自決命令や強要があったとする5社7冊に対し、沖縄戦の実態について誤解するおそれのある表現として修正を指示し、日本軍による命令、強制、誘導等の表現を削除・修正させることが判明しました。

 これに対し、沖縄県議会を初め、沖縄県内41の全市町村議会が教科書検定の修正の撤回と集団自決に関する記述の回復を求める意見書を可決しています。9月29日には、検定意見の撤回を求める超党派の沖縄県民大会が11万人もの参加で開かれました。

 沖縄戦における集団自決は、日本軍による命令、強制、誘導等がなければ起こり得ず、多数の証人、証言があるからこそ、教科書にも記述され続けてきたものです。今回の削除・修正は、体験者による数多くの証言や調査を否定するもので、沖縄県民にとって到底容認できるものではありません。沖縄は、国内唯一の地上戦の地となり、多くのとうとい命を失い、筆舌に尽くしがたい犠牲を強いられた県です。敗戦後もアメリカの支配下に置かれ、今もなお日本にある米軍基地の75%が小さな沖縄の島に集中し、2月10日に発生した女子中学生暴行事件を典型とするようなさまざまな危険と無法、不便を強いられています。この沖縄からの訴えを真摯に聞き、自分たちのこととして考えることが大切です。

 今回の意見書は、言葉足らずのところがややありますが、陳情採択を受けての意見書であり、陳情の趣旨が込められた意見書です。よって、武蔵野市議会がこの陳情を採択し、沖縄戦の歴史を正しく伝え、悲惨な戦争が再び起こることがないように、国会や政府に対し、今回の意見書を提出することに賛成いたします。
                                 
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