●一般質問「30人学級(少人数学級)の実施等について」(2005年12月8日) 梶雅子
◯7 番(梶 雅子君)  今回は、30人学級の実施と吉祥寺地域の自転車対策、成人式、未来をひらくはたちのつどいに「ポケット労働法」の配布についての3点を質問いたします。

 私は、この2年間で少人数学級の実現について、4回の一般質問をしてまいりました。このたび、新しい市長が誕生し、市長は2日の施政方針の基本政策の第1に、子育て支援、教育環境の充実を打ち出し、少人数制学級や複数担任制の研究を取り上げられました。

 また、市長は、選挙中も少人数制学級や複数担任制の導入を公約されていました。そこで私は、改めて30人学級、少人数学級の実現を求めて、市長及び教育長に質問いたします。

 文部科学省に設置された教職員配置等のあり方に関する調査研究協力者会議は、10月3日に発表した最終報告、「今後の学級編成及び教職員配置について」で、学級編成にかかわる学校や市町村、教育委員会の権限と責任を強化する必要があるとして、これまで例外的とされていた40人を下回る学級編成が自由に選択できる制度とすると、少人数学級を自治体の権限で実施できるという画期的な方針を打ち出しました。

 中教審も、「新しい時代の義務教育を創造する」と題する答申案で、学級編成権など、現場の権限の拡大と協力者会議と同様の方向をとっています。文部科学省は、国の40人学級枠はそのままに、それを下回る学級編成の裁量権を区市町村に与えるために、義務教育標準法の改正を国会に提出する予定です。

 今回のこれらの国の新しい動きは、東京都教育委員会の同意がなくても、市が独自に少人数学級を実現できる新たな条件を生み出すことになります。少人数学級の実現は、父母、教師の強い願いであり、全国的運動の高まりの中で、各県で実施され、その効果が明らかになり、文部科学省の新たな動向につながったものと考えます。

 新しい市長の誕生と機を一にして、文部科学省も少人数学級を自治体の権限で実施できるという新しい方針を打ち出し、法案が改正されれば実現できます。現在、武蔵野市内の小中学校では、桜野小学校では、3年生は40名と39名の計79名で2クラス、4年生は26名と26名の計52名で2クラスです。後ろまでぎっしり机が並んでいる3年生の教室に比べ、4年生の教室は後ろに広いスペースがあります。

 また、先生は、テストの丸つけ、通知表の記入、個人面談などの仕事量は大幅にふえ、逆に、子どもたちは個別的な指導を受ける機会が減り、きめ細かな指導が受けられなくなります。

 第二中学校の3年生は、42名と41名の計82名。もう1人転入することがわかっていて、84名の2クラスということになります。余りにもぎっしりのため、生徒同士のストレスが高まっていると先生も心配しています。

 そこで、まず、市長に、少人数学級の実現について質問いたします。

 文部科学省のアンケートでは、平成16年度に少人数指導を実施した小中学校へのアンケートでは、「学級編成人数を引き下げた方が効果的であるか」との問いに、8割以上が「とてもそう思う」「そう思う」と回答したのに対し、同年度に少人数学級を実施した小中学校へのアンケートでは、「少人数指導、チームティーチングの方が効果的であるか」との問いに、「とてもそう思う」「そう思う」と回答したのは3割程度だとなっています。

 また、学習面では、少人数指導でも少人数学級でも変わりませんが、「生活面の不登校やいじめなどの問題行動が減少した。児童・生徒の基本的な生活習慣が身についた」では、少人数学級の方が、「とてもそう思う」「そう思う」の割合が高いという結果が出ています。

 今回の文部科学省の方針で、市独自での実現は可能となります。武蔵野市独自で少人数学級の実現をすることを求めますが、市長の答弁を求めます。

 2つ目に、教育長に、文部科学省の方針を積極的に活用することについて質問いたします。

 今までは、都が実施しないから市だけではできないとの見解でしたが、新しい道が開かれることになります。また、東京都は社会的適応能力をはぐくむためには、学級には一定規模が必要であると考える。その一方で、児童・生徒の確かな学力を育成するためには、習熟の程度等に応じた少人数による指導が有効という、いわゆる生活集団、学習集団論を展開し、少人数学級を拒否し、習熟度別授業など少人数指導に固執してきました。

 しかし、この東京都の考え方は、全国の実践に裏づけられた文部科学省の調査の結果でも破綻しています。武蔵野市内で少人数指導をしている先生方は、少人数指導の問題点として、小学校の先生は、1)、子どもが自分の席を離れ、時間ごとに学習する場がかわるというのは、低学年であればあるほど落ちつきのなさを生むこと。2)、場がかわっただけで興奮する子もいること。3)、同じクラスの中に、速く進むグループ、ゆっくり進むグループと学習進度が違うケースが出てくる可能性があり、ある時間は合同で一緒に授業をしても、児童に差が生じてくることなどです。

 一方、中学校の先生方は、1)、評価をするために一定期間で担当をかえるか、グループがえをして、担当の先生によって態度を変える生徒の分析を話し合うようにしている。そのための打ち合わせの時間が必要となり、時間割作成も複雑であること。2)として、習熟度別は人数差が大きく調整が困難であること。3)として、生徒にとっては同じレベルの生徒の中で伸び伸び発言できるメリットはあるが、基礎コースを選択するのは精神的に苦痛に思う生徒もいること。4)として、行事などで担当者がそろわないときは通常学級に戻しての授業に切りかえるため、進度をそろえておくなど調整がとても必要で大変なこと。5)として、3年生になると、3教科が少人数授業で、計9時間。選択が5時間。時には、「総合」の時間が2時間と、週28時間授業のうち16時間が学級単位でない授業となる可能性がある。自分の机でないところでやる授業が多くなり、落ちつかない。学級集団としての学びが崩されることなどを挙げています。

 市内の中学校の先生方は、結論として、少人数学級にすべきであると文部科学省のアンケートと同じように考えています。今回のこの文部科学省の方針を積極的に活用し、武蔵野市として、現場の先生方の声や父母の切実な願いを今こそ実現するために、少人数学級を実施することを強く求めますが、教育長の見解をお答えください。

 少人数学級の最後として、最終報告の今後の取り組みでは、生活環境や学習環境が著しく変化する小学校低学年において、しっかりと生活習慣や学習態度を身につけさせることが、その後の学校生活に大きな影響を与えるということが指摘されており、このような、いわゆる小1プロブレムなどの課題に焦点を絞った対応が必要である。実際、小学校低学年の場合、学級とは別に学習集団をつくるよりも、基本的な生活習慣と学習集団を一体として少人数化を図ることが効果的と考えるとはっきり言い切っています。

 現在、市に加配されている教員を活用すれば、新たな市の負担はありません。当面、まず、加配教員を活用して、この最終報告でも提言しているように、小学校低学年を30人学級にすることを実施してください。市長、教育長の答弁を求めます。

 大きな2点目は、吉祥寺地域の自転車対策についてです。

 吉祥寺駅地域への自転車の乗り入れは市内で最も多くなっており、市の統計でも、放置自転車の数は、10時ごろで1,300台、3時ごろは3,000台となっています。このたび、御殿山1丁目に、295台収容の仮称、第3自転車駐車場が整備されますが、これも月決め利用のみで、買い物用など一時利用の駐輪場の不足は大きいものがあります。

 今回は、吉祥寺地域の自転車問題の中で、今、一番問題と思われる放置自転車の問題と歩道を走る自転車の乱暴な運転を取り上げて質問をいたします。

 1点目に、自転車駐車場についてです。まず初めとして、今、駅のすぐそばの、ロンロンの先の西口交番裏の高架下は、「小さな築地」など2店舗の後は、耐震工事のため、現在、あき状態になっています。西口付近の歩道も、放置自転車の多い地域です。ロンロンの西荻側高架下にある吉祥寺ロンロン山谷有料自転車駐輪場は100円で利用でき、ロンロンの1,000円以上のレシートがあれば100円を返却するという買い物用の一時利用で、使いやすく便利です。西口交番裏の高架下も、西荻側高架下にあるようなロンロンの自転車置き場にするよう、ロンロンに強く働きかけてください。市の見解を伺います。

 2つ目に、武蔵野公会堂の駐車場の件です。

 武蔵野公会堂の駐車場は、18台収容できます。現在、公会堂主催者に4台分、障害者用と武蔵野市用に1台ずつの計6台分は公会堂として確保し、あとは、あいている限りは無料で公会堂利用者が駐車できるようになっています。

 駐車場のためだけに、朝の8時30分から午後10時まで、管理人が2交代で勤務しています。そこで、私も何回も要求してきましたし、また、自転車利用懇談会でも要求していると伺っていますが、必要最小限の6台分を除く駐車場を駐輪場に活用することや、立体化して駐輪場にすることを検討してください。市長の前向きな答弁をお願いします。

 2点目に、自転車のマナーについてです。

 都道吉祥寺通りの井の頭通り交差点から井の頭公園入り口あたりの御殿山1丁目、吉祥寺南町1丁目の歩道はとても人通りが多い上に、放置自転車が置かれ、歩道がとても狭いところです。そこを自転車がスピードを落とさずに走るため、特にお年寄りは怖くて歩けないという声がたくさん寄せられています。放置自転車の規制とともに、歩行者の安全のために、自転車をおりて歩く地域の設定を研究し、この地域で実施してみてください。

 大きな3点目は、成人式、未来をひらくはたちのつどいに「ポケット労働法」、このようなものなんですけれども、の配布についてです。

 今、若い世代の雇用と労働条件は深刻さを増しています。総務省が11月29日に発表した労働力調査のことし7月から9月の平均詳細結果によりますと、労働者に占めるパート・アルバイト、派遣・契約社員など、いわゆる非正規雇用労働者の割合は32.9%となり、過去最高となりました。特に、15歳から24歳の若年層では、半数近い46%の人が非正規雇用で、結婚したくても結婚できないなど、少子化問題も深刻になっています。多くの若者が、法律も社会常識も無視した雇用形態と労働条件で働いています。

 重大なことは、多くの若者が、職場でも学校でも労働基準法を初め、労働者としての基本的権利などを学ぶ機会もなく、何も知らされない状態にあることです。東京都の産業労働局は、労働法が定めたルールをわかりやすく解説した小冊子、「ポケット労働法」を作成しています。都の労働相談情報センターでの平成16年度の労働相談件数は4万4,737件あり、相談内容は、解雇や賃金未払いを初めとする深刻な内容のものが多いのが特徴です。労働法の知識があれば、これほどの不利益を受けずに済んだのではと思われるものも少なくなく、労働法が身近で大切なものであることを知ってもらうために、「ポケット労働法」を作成されました。しかし、部数は2004年度で3,500部と、ほとんど知られていません。1月には、武蔵野市も共催で、この労働法の学習会をするとなっていますけれども、今の若い人がこの労働法を知っておくことはとても大切だと思います。

 東京都は、日本共産党の清水ひで子都議の質問に、普及のために区市町村から要望があれば、版権を無償で提供すると答えています。成人式の配布物の中に、この冊子、「ポケット労働法」を取り入れることを求めます。市の見解をお答えください。

 以上、答弁を求め、一般質問を終わります。ありがとうございました。

◯市 長(邑上守正君)
  それでは、お答えさせていただきます。

 まず、30人学級の実施等に関する御質問でございますが、教職員配置等のあり方に関する調査研究協力者会議、最近提出された報告書を私も見ましたが、そこを見ますと、学級編成の標準、今は40人ということでございますが、それを全国一律に引き下げるという画一的な取り組みではなくて、むしろ地域や学校の実情に合わせた柔軟な取り組みを可能としていると。これまで進めてきた少人数教育を一層充実させることが効果的というふうに述べてありました。

 また、少人数学級だけでなく、少人数指導を含めた少人数教育を充実させるんだという、その必要性も述べておりまして、個に応じたきめ細かな教育の充実を目指すという意味では大変理解ある内容かというふうに思っております。

 さて、少人数学級については、また、教育長の方からも御答弁いたしますが、私の今の思いとしては、きめ細かな教育を推進していく中で、いろんな方法を積み重ねていくべきではないかということであります。

 ただ、課題の中で、じゃあ、いきなり30人学級がいいのかということにつきましては、例えば、30人学級の制度を実施したときに、極めて機械的に、じゃあ、31人になると16、15人にするのかとか、そういう課題もあるかと思いますが、学級のクラスとしての単位、学級活動をする単位、ともに育つという単位での子どもたちの数の話と、それから、あとは学習の単位。学習といっても、いろんな学習がございまして、それに最も効果的な、多分グループの単位があるんだろうなということも考えますと、そのようなことで、少し柔軟に、トータルで考えますと、少人数教育を進めるという中で、それぞれ工夫が必要ではないかなという思いを持っております。それが30人学級に関する見解であります。

 それから、続いて吉祥寺駅周辺の自転車ということで、またまた具体的な御意見をいただきましたが、1番目の「小さな築地」ですが、この場所は、株式会社吉祥寺ロンロンの管理地でありまして、現在、当該地のJR高架支柱の耐震工事のために、今までの店舗は営業をとめているということで、完成後も店舗を入れることを考えているとのことです。

 しかし、市としましては、お話をしていますとおり、吉祥寺駅周辺で自転車駐車場がまだまだ不足しているという認識でございますので、この場所につきましても、株式会社吉祥寺ロンロンへ自転車駐輪場として使用したい旨の要請をしておりますので、今後とも継続して協議を続けていく予定でございます。

 それから、公会堂の駐車場、確かにスペースあるなと、なるほどなと私も一時思いましたが、あのスペースは、周辺にオープンスペースがない、空閑地がないということで、避難広場としての機能も果たしているということでございます。

 それから、公会堂の性格から申しますと、大道具の搬入だとかトラック等が来るという可能性もございまして、あのスペースについては、駐輪場等の施設を設けるのではなくて、いつでも空閑地として利用できるような今の状態がいいのではないかというふうに思っております。したがいまして、公会堂の駐車場部分を使った駐輪場の立体化だとか駐車場そのものの見直しについては、今のところ、考えがございません。

 それから、自転車の通行上のマナーの問題かと思いますが、走行するということの中で、歩道が走行可というところについては、自転車も、原則として歩行者の安全を確保するというのがございますが、通行可になっているという中で、なかなかマナーが守られないということでは、今後とも、歩行者優先のスペースだということで、マナーを守っていただくような、警察とも連携をとって啓発をする必要があるかなというふうに思っております。

 それで、具体的にはどうするのかということでございますが、啓発活動だけで本当に、それがマナー向上につながるかというのは厳しい面もあるかと思いますが、一方で、自転車、歩行者の混雑地域の規制のあり方については、今後研究をしたいというふうに考えております。

 それから、最後の御質問で、成人式に「ポケット労働法」の配布ということでございますが、成人式は、成人された方に多く集まっていただいて、ともにお祝いしたいなというふうに考えておりますけれども、その際、成人を迎えられたわけですから、さまざまな情報提供をする機会かなというふうには思っておりますが、それをすべて集めていきますと、多分、大変な資料が集まってしまうのかなということで、それをもらった側からすれば、余りありがたくないということもあるかもしれませんので、ちょっと配布物については工夫が必要ではないかなというふうに思っております。

 なお、生涯学習スポーツ課等も担当しておりますので、この件については、後ほどまた教育長の方からも見解を申し述べます。

◯教育長(山上美弘君)  今、梶議員の御指摘の教職員配置等のあり方に関する調査研究協力者会議、これを根拠にお話しいただきましたけれども、これは少人数学級を推進させるとか、そういうふうには書いてないんですね。これは何て書いてあるかというと、学級編成の標準、40人、これを全国一律に引き下げるという画一的な取り組みでなく、地域、学校の事情に合わせた柔軟な取り組みを可能とし、これまで進めてきた、これ、新しい言葉を使いましたですね。少人数教育という言葉を使うんですね。を一層充実させることは効果的。つまり、少人数学級という言葉を避けている。それから、国が一律にやるということを避けている。

 これで、先ほど、梶議員が、裁量権が区市に移ったと。これは確かに、これで区市でできるように、将来、法整備をしていくということですけれども、財源はどうするのかということを何にも言ってないですね。何で、そもそもこういうことを言ったかというと、梶議員ならわかると思いますけれども、30人学級で国の段階ですると、これ、11万人、8,000億かかるんですね。だから、私はやらないよ、区市でやりなさいと。で、財源の保障ないんですね。この辺のことも一つあるのかなと思いますけれども、その辺も踏まえまして、やはりこの中で、確かに梶議員が言われている、個に応じたきめ細かな指導を推進するには、ここにありますように、少人数指導も含めた少人数教育の一層の充実が効果的と。これはまさに私どもが進めてきた方針でございますから、これは同じ認識を持っているというふうに思います。

 それから、今、私がちょっと説明しましたけれども、次期通常国会に提出すると、こう言っていますけれども、これは市町村独自の教員の採用が可能となるには、いわゆる地教行法、それから、市町村立学校職員給与負担法等の改正も必要で、都に問い合わせましたら、まだこれは都としては、18年度は学級編成については従来どおりと、こういうことなんですね。

 で、特区なんかでやっているのも、財政負担、全部自分の市でやっているんですね。だから、この辺も考えながら、全体的に、総合的に見ていかなきゃいけない。ただ、経費だけの問題ではないですからね。

 それから、教育効果の問題は、これはだれが考えてもわかるんですけれども、例えば、これは学習規模のことを言っているんでしょう。規模の問題だけで語れるわけがないんですよ。じゃあ、先生が、例えば、力のある、指導力のある先生と、あんまり言いにくいけど、あんまりない先生と。こういう問題もありますよね。それから、指導方法もありますね。例えば、英会話なんて、もっと少なくて、15人ぐらいでやった方がいいんじゃないですか。指導内容の問題もありますよね。だから、一概に、この教育効果の問題を、こっちの方がいいんだ、あっちの方がいいんだというふうに語ることは、ある種の無理があると思います。

 ですから、あえて反論なんかしないですけれども、いろんな調査がありまして、いわゆる習熟度が、勉強がとてもよくわかるようになったとか、そういうのが82.7%あるとか、いろんな調査があるんですね。ただ、それも、あくまで先生の指導力とか指導方法じゃないですか、言ってしまえば。

 ですから、一応総合的に考えて、本市としましては、ここで言っているように、例えば、今、学級で、30以下でも難しい子ども、指導に非常に配慮を要する子どもがいたり、そういうところを加配をつけてアシストしていくとか。特別支援教室のコーディネーターなんかのところをアシストしていくとか、生活指導が難しい中学校のところをアシストしていくとか、そういうふうに学校の実態に合わせて加配を振っていった方がより効果的ということもありますので、そういった方法で今後とも、少人数指導を含めた少人数教育、これを実施していきたいと思います。

 それから、低学年、今、うちは低学年の平均は、1年生は29.6人ですね。それから、中学校1年生は33.9人ですね。それでも、29.6人でもやっぱり加配しなきゃいけない場合もあると思うんですよ。そういう形で、ただ一律に、31だから16と15なんて、そんなことしないで、31なら1クラスにするとか、そういう裁量をできるようにしていく方向に我々は、やっぱり意見を集約していくべきだというふうに考えます。

◯7 番(梶 雅子君)  答弁漏れです。
 私は、加配教員を活用し、低学年を30人学級にすることについて、市長、教育長はどう思うかと聞いております。これ、確実に答えてください。加配教員でやったら、予算は使わないはずです。まず、これ、答弁漏れとしてお願いします。

◯教育長(山上美弘君)  今申しましたように、加配教員をどういうふうに加配するかは、それぞれの学級で、うちはこういう問題があるから、こういう加配の仕方をしてほしいと。ちょっと多動性の子どもがいますからとか、あるいは、学級の担任が新採でなかなか難しいからと、そういう事情に合わせてやるんで、一律30とか、そういう形で加配をするということは今考えておりません。

◯7 番(梶 雅子君)  じゃあ、再質問です。

 市長がかわって、あれだけ公約等できちっと出したものですから、今度はできると思いまして、実は、この表も市長にお渡ししましたけれども、今、よく31人になったら、15人、16人、そんな心配は架空の出来事であって、現実には、境南小は1年生、37人で2クラス、大野田小は36人で3クラス、千川小も34人と35人。桜野小は、先ほど言ったように、3年生のクラスが40人と39人。三小は4年生が40人の2クラス。二小の6年生は39人と40人。このように、多い方が現実なんですよ。で、31人になったら15、16なんていうのは架空の話であって、まだまだ武蔵野市の場合は、そこまで少子化してもいいということを認めることですか。それほど、今は現実には生徒の数は多いんです。確かに今度、文科省が言ったように、少人数教育の中には、少人数指導と少人数学級があるってはっきり書いてあるんですけれども、文部省が、今、教育長がおっしゃった条件の中で45道府県が、いろいろ今、取り組んでいるんですよね。ですから、それだけ取り組み方が、ほかがいろいろできるということは、考えてやればできるんですよ。だから、ぜひ武蔵野でも、現実に39人、40人で1クラスの学校と、24人、25人で1クラスの学校があるんです。ですから、そこをぜひ、先ほど言ったように、低学年なら低学年ほど、学習のたびに自分の席がかわるというよりも、かわらない方が学習面でも生活面でもいいというのを文部省がきちっと結論を出しているので、ぜひ少人数教育の中の少人数学級を考えてほしい。そして、そのためにこそ、まず教育長に伺いますが、教育基本法の第1点で言うのは、教育行政は教育の諸条件の整備確立を目標として行わなければならないというのが教育基本法第10条ですので、教育行政の長として、整備確立をするためには、やはり少人数の学級をつくるということは、その一番大きな問題だと思いますので、ぜひ考えてほしいということを1点お聞きします。

 それから、加配ができるかもしれないというけれども、その加配数も一律にはいかないと言いますけれども、少なくとも小学校の低学年、また、いろいろな面でなっているところで、本当に問題のところは少人数にしていくということを、もっと前向きに取り組んでいただけないものか、新しい市長になったときに、ぜひそこを考えてほしいというのが市長と教育長にお願いすることです。お答えください。

 それから、全国の、きのうの、何か全体では、全体で言ったら55人か60人で6億かかるといったのを言っていましたし、今、教育長もそうおっしゃいましたけれども、未来を担う子どもたちにお金をかけることを、なぜ、この武蔵野市としてできない。市の予算から考えたら、不要不急の財政の使い方を考えて見直していったときに、小学生、これからの子どもたちをきちっと大事にしていくということは武蔵野市政にとって一番必要なことではないかということをどう考えるのか、市長に伺います。

 それから、3点目、市長に、市長が市民に公約した少人数制学級というのは、少人数学級だと私は思ったからこういう質問をしたんですけれども、どういうことを少人数制学級とおっしゃったのかもお答えください。

 それから、西口の交番の下のところは、ぜひ、このまま強くロンロンに要請してほしいと思います。

 で、武蔵野公会堂なんですけど、前までと同じ答えでがっかりなんですけれども、平地で置いて、自転車置き場なら、今と同じように、避難の広場としても使えると思いますので、平地として、駐車場じゃなくて駐輪場にするということは、私も言った必要最小限6台はとっておく、それはやはり舞台なんかの使いようが必要だから6台はとってあるので、6台以外、今、18台あるわけですから、半分はそれでもあくわけなので、そこに平地のままでも駐輪場にできるかどうかを、ぜひ検討してほしい。もう1回、ここをお答えください。

 それから、成人式なんですけれども、さまざまな情報提供があって、余りありがたがらないと言いますけれども、労働法というのはきちっと、一番大切なことで、二十歳になったときに一番変わっていくこと、それは投票権があるからというので、はたちのつどいのときは、必ず明るい選挙のところから冊子が入っているんですよね。未来をひらくはたちのつどいのときには、必ず、この選挙の本が入るんです。それと同じように、やはり労働法というのも一番大切なことなので、ぜひ入れていただきたいと考えるので、もう一度お答えください。

◯市 長(邑上守正君)  教育長の御答弁もあるかと思いますが、未来を担う子どもたちにお金をかけることというのは当然のことでございます。ただ、市の財政は、これは限りある財政でございますので、すべてを優先するわけにはいかないかと思います。すべての施策を考えて、バランスをとってということだと思います。これは当然のことかと思います。

 それから、少人数学級ということで30人というお話をしましたが、よりきめ細かく子どもたちの個々の教育に応じた取り組みが必要ではないかなということを思っておりますので、このくくりとして、少人数教育という中で、今後、検討を進めるべきではないかという考えでございます。

 それから、公会堂の自転車の置き場でございますが、現スペースで避難ということを考えますと、ある程度の広がりがないといけないのではないかなということでございますが、それをクリアできるんであれば、可能性としてはあるのかなというふうに思います。いま一度、ちょっと研究をしてみたいと思います。

 それから、労働法の配布物については、担当の方でも、多分、いろんな資料が頼まれてきていることだと思いますので、もう一度、その中で検討してみたいというふうに思います。

◯教育長(山上美弘君)  学習において、規模とかそういった問題は、あくまで効果がどうかですね。いい効果を出すかどうか。この30人学級とか40人学級というのは何を言っているかというと、より一人一人の子どもの状況を踏まえて、きめ細かな指導をしてください。つまり、個に応じた指導を推進してくださいということなんですね。だから、30だ、25だ、20だとか、そういう数の問題とは本質的に異なるんです、簡単に言いますとね。

 でも、もしくは30人とれば、いくら言ったって、31なら2クラスになるんですよ。だから、そういうふうな一律的な考え方じゃなくて、学級の状態に応じて、やっぱり加配をしていくというようなことをやって、個に応じた指導を充実していこうと。現に今、我々は小学校の方は48人の学習指導員とかティーチングアシスタントがいるんですね。これ、1校に4人ということですね。我々が昔やっていたときは1人で十分だったんですけど。中学校は、今、34人いて、1校に5人から6人ですよね。で、これでもって簡単に言うと、より、やっぱり学校、確かにいろいろ難しくなっている状況もあります、小1プロブレムなんていうのもあります。そういうところには、例えば、30人じゃなくて、29人でもアシストしなきゃいけない場合もありますよ。いや、それは、40人近くだって何でもないところもありますしね。だから、そういうふうに実態に合わせて少人数教育を充実してくださいというのがこの趣旨なんで、そういった方向に我々は踏まえて、少人数指導ですね、基本的に。少人数指導を含めた少人数教育なんて文科省言っていますけれども、私は少人数指導を推進していきたいというふうに考えています。

◯7 番(梶 雅子君)  市長、公約した少人数制学級の「制」がついているのと、少人数学級、私は少人数学級ととったんですけれども、少人数制学級というのは何を指しているのか、もう一度お答えください。

 それと、教育長の言っていること、わかります。確かに人数じゃないというのはわかります。ところが、やっぱり42人の二中の3年生なんかの場合、前から後ろまでびっちり、前後左右も、中3で42人が入っている。だから、この二中の場合は余りにも前後左右くっつき過ぎるから、テストのときは4クラスに分けてテストやっているっていうんですよね、期末テストやそういうテストは。というのは、周りがみんなくっつき過ぎだからって。そういう二中の3年生と、それから、二中の2年生は84人で3クラスなんですよ。それで、二中の3年生は42の42だから84、同じなのに2クラス。これ、途中でなっちゃったからしようがなくて、だから、何人だからどうというのは確かに言えませんよ。それは、だから、31人で、15、16というんだって、それは一つの逃げの弁解であって、31なんて武蔵野市でなっているところ、それでなっているというところはないんですよ。

 ですから、人数もやはり教育環境としては、1クラス、前から後ろまでぎっちり、前後左右もぎっちりの中で、いくら先生に能力があったって、そこでやる授業と、やはり子どもたちも安心してできる授業。しかも、それを武蔵野市は、いろいろ言っているときに、これは市長も言ったんです。市の財政バランスを考えたときにぜひ、ですから、教育長に伺いたいのは、1つは、数として、やはり少人数教育という言葉が今度ここに出たものですから、今度はこれで逃げられるなと思ったんですけれども、少人数指導じゃなく少人数学級を考えてほしいこと。それを考えられるかどうか。特に小学校低学年で考えられるかどうかが1点。

 それから、市長には、先ほど言った少人数制の「制」がついたら、これはどちらなのか。それと同時に、市の財政バランスを考えたときに、子どもを大切にする。それは小中学校、一番子どもたちの精神も、それから、すべて、生きる力もつく小中学校の義務教育の間にお金を使うということは、武蔵野市にとって一番大切なことだと思いますけれども、これに市の財政バランスを考えて使うということはないのか、これだけお願いします。

◯市 長(邑上守正君)  私が申し述べた少人数制学級というのは、1つの手法として30人学級があったかもしれませんが、よりきめ細かな子どもたちの教育環境を整えるべきではないかな。きめ細かで、かつ柔軟ないろんな手法を取り入れるべきではないかなという思いでありますので、その意味では、30人学級以上のいろんな取り組みをすべきだというふうに考えております。

 それから、財政のバランスは、これは当たり前の話でございまして、すべてが必要だという前提で財政支出を行っているわけでございますから、その中で、限られた中で最大限の効果を発揮するということだというふうに考えております。

◯教育長(山上美弘君)  今話されている中身は、これはまだ調査研究協力者会議が出したばっかりで、この後、次期国会に提出すると言っているだけなんですね。その先に、我々、だから、こういうことがあるので、ちゃんと都教委に問い合わせているんですけれども、その先にまだ、独自に採用なんてなれば、地教行法の改正とか、さっき言ったような市町村立の学校職員給与法の改正とか、そういうのが出てくるんです。ですから、まだ、今の段階で、やるんですか、やらないんですかということを言える段階ではないというのも梶議員は御存じだと思うんですね。

 あと、やっぱり教育予算というのは、それは未来の子どもなんだけど、効果的に有効に使わなきゃいけませんよね。何が有効かなんですよ。だから、梶議員言ったように、あるところは83か4になっちゃったから、84だったから3クラスになっちゃったっていうわけでしょ。それは、だから、学校のいろいろなあれでしょ。それは変えることもできるんですから、学校のいろいろな事情の中で、そういう申告をしてきたんでしょう。だから、その辺は一律に考えるというよりも、実情を踏まえて、それについて、こちらがどういう支援をしていったらいいか、加配で、そういう話なんですね。そういう柔軟な対応が必要だというふうに考えております。
                               
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