●一般質問「外郭環状道路計画の中止を求めること等について」(2010年6月15日) 梶雅子
◯4 番(梶 雅子君)  今回は、外郭環状道路計画の中止を求めることについて、ヒブワクチン、小児肺炎球菌ワクチンなど、子どもの命を守るワクチンへの公費助成についてと、ムーバスにおけるシルバーパスの利用とICカードの活用についての3点を質問いたします。

 大きな1番目は、外郭環状道路計画中止を求めることについてです。

 前原国土交通大臣は、高速道路利便増進事業のための税金3兆円のうち1兆4,000億円を使って東京外環道路の建設費用などに充てる。つまり、利用者の高速料金引き下げのための財源を、1メートル1億円もの建設費になる東京外環道建設に流用するという方針を明らかにし、法案が閣議決定されました。菅新内閣になっても、前原国土交通大臣は再任です。武蔵野市長を含む沿線6市区長は連名で、昨年10月に続き、この5月28日に東京外かく環状道路に関する二度目の要望書を国土交通大臣と都知事あてに提出しています。

 そこで、以下のことを質問いたします。

 1点目に、邑上市長は昨年10月、6区市の首長の一員として要望書を提出し、関係地域の市民の批判を浴びました。それは、要望5項目の3番目の外環本線の確実な事業の実施についての項目の中に、平成22年度以降も事業費の安定的な確保に取り組み、早期完成に向けて着実な事業実施に努めることという内容があり、これを見た市民の方々は、市長は早期実現派に変わってしまったのだと思ったわけです。市長もわざわざ要望書提出後に開かれた外環道路特別委員会で、関係6区市長連名で要望書を提出した件で補足説明をせざるを得ないほど、要望書には問題があったと思います。今回の要望書でも、国において財源確保を図り、国が完成まで責任を持って整備すべきものであるとして、沿線住民が反対している外環道建設を積極的に推進する文章となっています。驚いたことに、財源の見通しも環境への影響も考えずに、東名高速から湾岸道路までの区間までつくることを求めています。

 市長は、地下に変更したときの都市計画道路の変更に関する意見で、なお、外環本線高速道路部分の事業着手については、外環の2の計画の方向性が明確になってから行うべきであり、現時点では着手は容認するものではないという立場でした。今回、また6区市長連名の要望に名を連ねたことは、現時点で着手は容認するものではないという立場はどこに行ったのかと疑わざるを得ません。なぜ今回も提出したのですか。撤回を求めますが、市長の見解を伺います。

 2点目に、今回はこの6区市長連名の要望書と同時に、市長単独でも国と都に要望書を提出していますが、その真意は何なのかを伺います。

 3点目に、諸外国では、事業費に対する便益の割合を計算した費用対便益分析、これをBバイCと呼んでいます──の検討事項には、騒音、大気汚染、住環境破壊など、環境や生活影響全体が検討事項になっていて、費用便益を評価しています。日本では、政府の基準は走行時間の短縮、走行費用の減少、交通事故の減少などの3項目だけで、自動車交通にとっての便益しか見ていません。外国のように、環境、住民生活などを検討項目に加えるべきです。今回、市長単独で提出した要望書の3項目めには、国と都に青梅街道インターチェンジの開設が、当市東部地区の交通、大気質・騒音、安全・安心、その他の生活環境に与える影響が懸念されるため、国・都は連携し、地域の環境改善に必要な協力を行うことと要望しています。これこそ、費用対便益分析検討事項です。市長は、今の日本の費用対便益分析、BバイCをどのように考えるのかを伺います。と同時に、吉祥寺東町の生活道路すべてを調査・検討対象とするように要求するべきだと考えますが、見解を伺います。

 4点目に、東京都のホームページ、10年後の東京では、2015年には都心は毎日がお盆や正月並みにすいすい快適ドライブが実現と、外環道路がなくても渋滞がなくなることを認めています。文部科学省科学技術政策研究所が10日に、今後30年間に実現しそうな新技術を発表しました。それによれば、2024年に自動車の大部分はリース化、共有となり、マイカーは消えるなど、人々の価値観も変わると予測しています。人口が減少し、マイカーが消える時代に、環境を破壊する1メートル1億円という外環道路計画は、中止するべきです。工事費だけでなく、維持管理費にも莫大な費用がかかる外環道路は、未来の大きな負担となるのではないでしょうか。外環道路は、建設予定の練馬・世田谷区間の人間が現に住んでいる地下40メートルに直径16メートルの巨大トンネルを少なくとも2本、この16メートルのトンネルというのは、5階建てのビルが16キロメートル続くという、そして多いところでは、この地下のトンネルが数本つくられるという、世界でも前例のない不確定要素だらけの計画道路です。しかも、ここに5基の換気所、ジャンクションが3カ所、インターチェンジが3カ所という莫大な道路です。こんな費用がかかる外環道路は中止するべきだと思います。市長の見解を求めます。

 大きな2番目は、ヒブワクチン、小児肺炎球菌ワクチンなど、子どもの命を守るワクチンへの公費助成についてです。

 髄膜炎は、脳や脊髄を保護している髄膜に細菌やウイルスが感染して発症します。細菌が原因の細菌性髄膜炎と、ウイルスなどが原因の無菌性髄膜炎とがありますが、細菌性髄膜炎は乳幼児が感染すると重症になることが多く、予後の経過が悪いとてんかんや聴覚障害、言語障害、発育障害などの後遺症が残る、とても怖い感染症です。初期症状が風邪などと似ているため、医師でも診断がつきにくいことから、ワクチンが最も有効とされています。細菌性髄膜炎の原因となる細菌の60%がインフルエンザB型菌、これをヒブと呼んでいるそうです。25%が肺炎球菌です。ヒブワクチンと小児肺炎球菌ワクチンを同時に接種することで、細菌性髄膜炎予防に非常に有効だと言われています。世界保健機構、WHOも、ワクチンの定期予防接種を勧告し、ヒブワクチンは既に100カ国以上で承認され、90カ国以上で定期接種化され、肺炎球菌も90カ国以上で承認され、発症率は大幅に減少しています。

 日本では、ヒブワクチンが2008年12月に、小児用肺炎球菌ワクチンが2009年10月に承認されたばかりです。しかし、高い効果が期待され、海外では広く普及しているにもかかわらず、日本では任意接種であるため、費用は全額自己負担とされ、ヒブワクチンは1回8,000円前後、肺炎球菌ワクチンは1回9,000円から1万円で、それぞれ年齢により3ないし4回の接種が必要で、接種率は低く、普及していません。東京都は、今年度、ヒブワクチンの助成自治体に費用の半額を補助していたのに加え、小児用肺炎球菌も対象とし、支援を拡大します。ヒブワクチンは、都内では本年度から新たに13区7市1町3村が実施を始め、合計で35自治体で助成しています。

 小児用肺炎球菌ワクチンは、子どもの肺炎球菌感染症の予防だけではなく、免疫がつけば髄膜炎以外にも細菌性の肺炎、中耳炎、気管支炎などの予防にも効果があります。また、間接的な効果として、高齢者の肺炎球菌感染症予防にも効果的なことがわかっています。多くの子どもに小児用肺炎球菌ワクチンを接種すると、肺炎球菌感染症の感染機会が減り、効果的に高齢者の細菌性肺炎などが減ります。そのため、WHOも子どもへの小児用肺炎球菌ワクチンの接種率を上げることを推奨しています。武蔵野市では、65歳以上の高齢者には肺炎球菌の予防接種を実施しています。子どもへの予防接種も実施すれば、効果的なことは目に見えています。武蔵野市でも、細菌性髄膜炎から子どもの命を守るため、ヒブワクチン、小児用肺炎球菌ワクチンに公費助成制度の創設を求めます。市長の前向きな答弁を求めます。

 大きな3番目に、ムーバスにおけるシルバーパスの利用とICカードの活用について質問いたします。

 1点目に、今、高齢者の生活は大変厳しくなっています。シルバーパスは、住民税非課税の方は年間1,000円ですが、住民税課税の方は半年パスが1万255円、年間パスは2万510円です。市内では、シルバーパスは民営バス以外に、都内のように都営地下鉄、都営のバス、都電など、いろいろな交通機関はなく、利用の機会が限られています。70歳以上の高齢者は、毎年シルバーパスの更新の時期になると、何回バスを利用するか計算し、購入して本当にこれが元が取れるのかどうかということで悩むそうです。ムーバスが利用できたら、とても助かる。そうしたら、本当に購入できるのにという声がたくさん出ています。70歳以上の高齢者が気軽に市内のいろいろな施設を活用したり、外出できるよう、ムーバスにもシルバーパスが利用できるようにしてください。

 これは、私の知人たちが言うことには、吉祥寺東町や吉祥寺南町など、どうしてもムーバスで吉祥寺の駅に出てきて、そこから民営のバスに乗って病院に行ったり、この市役所に来たりするそうです。そうすると、たとえ1,000円のシルバーパスで乗れても、ムーバスは往復で200円かかる。これが何回も続くと、シルバーパスの1,000円は本当にありがたいけれども、ムーバスが100円だと言うけれども、これが本当に厳しくなってくるから、ムーバスにもシルバーパスが利用できるようにしてほしいという声がたくさん出ているのです。

 2点目に、また2008年9月議会でも要望しましたが、ICカードの利用は、高齢者にとっては、ムーバスに乗るとき小銭を準備するより便利で利用しやすく、実施している自治体では好評です。武蔵野市でも、ムーバスにもICカードが利用できるようにしてください。

 以上、大きく3点の質問に市長の前向きな答弁を求めます。

◯市 長(邑上守正君)  それでは、梶議員の一般質問に答えてまいります。大きく3点ほど御質問いただきました。

 まず、外環道問題でございますが、5月に6区市の首長の連名で要望書を出したものでございますが、本年4月に整備手法が合併施工方式から会社施工方式に見直されたといったことから、事業にかかわる国の関与が弱まったのではないかということも懸念されております。これまでの国と沿線区市及び沿線地域住民とで続けられてきました話し合いの経緯が、今後の検討の段階で反映されないのではないか、このように強く懸念した次第でございます。そのような中で、当市にかかわる事項であります対応の方針を国が完成まで責任を持って東京都と連携し、確実に履行すること。そして、生活再建救済制度で取得した用地の買い戻しを国が責任を持って対応することなど、他の沿線区市と協調できたので、連名で国及び東京都に要望した次第でございます。

 同時に、市としましても単独の要望を出しておりますが、これまで国及び都との話し合いにおいては、一貫して環境への影響について慎重に検討してほしいと、適切な情報提供などを再三求めてきた経過がございます。沿線6区市としては、先ほど申し上げましたとおり、国の関与が弱まる懸念に対しての要望をいたしましたが、さらに武蔵野市としましては、これまでの経緯を踏まえて市民が抱く不安や懸念を払拭することを第一義としまして、国の継続的な関与あるいは地域への適切な情報提供。東京都については、さきに述べた事項が国において実行されるように働きかけるとともに、地上部街路の話し合いの会が円滑に進行し、議論が深められることなどについて誠意ある対応を求めたものでございます。

 3点目のBバイCに関するお尋ねでございますが、確かに我が国のBバイCの方法というのは、他国での評価基準等に比べて、やや道路寄りのというか、道路主体の評価といったことも見受けられるのではないかなと思っております。国会審議の大臣の答弁の中でも、これまでの3便益、走行時間短縮便益、走行経費減少便益、交通事故減少便益だけでいいのかといった観点から、新たな評価軸を検討しているといった答弁もありますので、今後、国等の対応について注目していきたいと思っております。また、さらに住宅地区内の生活道路もすべて調査対象ということを要望したらどうかということでございますが、特に私どもも住宅地区内の交通がどのように影響を及ぼすのかということは大変心配することでございますので、東京都に対しましては、外環の2に絡んで、武蔵野市内の道路に対する影響がどのようにあるのかということについては、調査及びデータの提示を求めているところでございます。引き続き、データ等の提示を求めていきたいと思っております。

 次に、外環道路そのものの計画を中止すべきだといったような御意見でございますが、これまで私は当初から、首都機能を確保するためには、外環道、環状道路と放射道路を整備しなければいけないという基本的な認識を持っておりまして、外環本線の機能もこれは必要であろうと述べさせていただいております。ただし、国及び都は、環境への影響、大深度における火災、災害時における安全面など、市民の懸念に対し真摯に対応することといったことも同時に要望してきております。今回の要望において、事業手法が見直されるに当たり、改めて市民が抱く不安や懸念を払拭することを第一義として、国及び東京都に誠意ある対応を求めたものでございます。

 次に、2点目の大きなお尋ねで、ヒブワクチン、小児肺炎球菌ワクチン等に関する公費助成ということでございますが、結論から申しますと、この取り組みというのは私も大変大切な取り組みだと認識しておりますし、公費助成に向けては、これは全国民を対象に等しく国が責任を持って補助すべきだということで、これは東京都市長会での議論を経て、全国市長会での議論も経て、今後、国への直接的な要望をしていくと予定しているところでございます。

 子どもの健康を守るために、今さまざまなワクチンが開発されております。予防接種には、予防接種法に基づく定期予防接種、そして予防接種法に基づかない任意予防接種の2種類があるわけでございますが、定期予防接種は法定措置のため、原則全額公費、つまり無料で接種しておるところでございます。ただ、ポリオ、麻疹、日本脳炎、結核などの定期予防接種は、個人を守ることだけではなく、集団への感染を予防するという公衆衛生上の目的から法律で定められているものでございます。一方、御指摘のヒブワクチン、小児肺炎球菌ワクチンなどは、主に個人の予防を目的とするものでございまして、これが任意接種とされており、全額個人負担となっているところでございます。最近では、公衆衛生的な観点よりかは、他都市でも既に公費負担ということを導入されているところもございますが、子育て支援の一環ないしは子どもの命を守ろうといったような視点で、任意の予防接種費用に公費助成を行う自治体もふえてきたと、私もこのように認識しているところでございます。

 東京都では、昨年度よりヒブワクチン等の公費助成に対する補助について、医療保健政策区市町村包括補助金のメニューの中に加えておりますが、この補助金は市の人口規模に基づき補助金の総額が定められておりますので、本市で新たな事業を追加したとしても、補助金が増額されることにはならないという状況でございます。ワクチンの効果等については認識するところでございますが、任意の予防接種への公費助成については、私どもは全額自主財源が必要となるということもございますので、さまざまな予防接種がある中で何を優先すべきなのかも含めて、医師会等ともよく協議して検討してまいりたいと考えております。

 次に、ムーバスにおけるシルバーパスの利用、ICカードの活用についてということでございますが、シルバーパスに関しましては、東京都内に在住する70歳以上の希望する方に、都営バス、そして都内の民営バスに乗車できる制度でございまして、東京都の支援のもとに社団法人東京バス協会が発行しておるものでございます。東京都内全域を利用区域とする制度の中にあって、市内を運行するシルバーパスが利用可能な公共交通は、民営バス全4事業者となっております。そして、3駅を起終点とする運行系統、運行便数は、近隣区市と比較しても非常に多いのではないか。したがいまして、利用可能な交通機関が特に少ないということではないと認識してございます。

 一方、ムーバスにつきましては、高齢者や小さなお子さま連れの人など、すべての人が気軽に、安全にまちに出られるようにすることを目的とした短距離交通システムでございまして、地域住民の方へのヒアリングやアンケートを通じて、ルートやダイヤあるいは利用料金等の運行態様を決定してまいりました。100円というワンコインの利用料金につきましても、路線バスのように運行収支上から割り出したものではなく、むしろ未就学児を除き、どなたからでも100円をいただく。利用者、周辺住民が全員で支えるコミュニティバスとして設定したものでございます。よって、70歳以上の方々にも応分の御負担をいただきたいと、このような現料金体系を変更する予定は現在のところございません。

 次に、ICカードの利用につきましては、昨年度行いました路線バス利用者アンケート調査の運賃支払い方法の中でも、シルバーパスが36.6%と多いわけでございますが、次いでバスカード22.8%、PASMO、Suica21.4%と聞いております。公共交通機関におけるICカード化の進展に伴い、ムーバスへのICカード導入の要望が一層高まっているのではないかなと感じているところでございます。現在、武蔵野市地域公共交通活性化協議会では、PASMO、Suicaといった交通系のICカードによるムーバス利用の検討も進めております。さらに、同一カードで駐輪場利用あるいは地域商店街での買い物利用といったまちづくり、活性化に向けた付加機能を持たせるといった展開も視野に入れながら、その方策や具体的な可能性も検討を進めていく予定となっております。

◯4 番(梶 雅子君)  外環道の方から行きます。

 市長は、今おっしゃったように、国・都にも対応の方針をきちっとこれからもやってほしいということと、確かに政権が変わってからいろいろな方向になったので、政策が変わったりいろいろして、その辺の不安もあって出したのかもしれませんけれども、何で撤回を求めるかといいますと、4月27日に民主党になってから、民主党の副幹事長の国土交通省担当の方に外環道路計画の中止を求める署名を出した市民団体があります。このときに、政権として公式に初めて受領しましたということで、受領証もあるんですけれども、そのときにこの民主党の副幹事長の国土交通省担当の方が、今までは外環推進の陳情にしか出会ってこなかったと言うんですよね。それで、こんな正式な形で中止を求める署名を受け取るのは初めてです。署名の量が予想以上に多いので驚いていますと語っているんですね。私たち地元から見れば、外環道反対の運動というのはあちこちでされていて、それが武蔵野市だけではなく、三鷹市も世田谷区も、それから特に青梅市のインターチェンジのところとかあるのに、国では、国土交通省担当の副大臣が反対の中止を求める署名は初めてです。こういう認識なんですね。

 ですから、このような6区市長の要望が外環道推進、民主党は先ほど言いましたように、民主党としては推進して今までどおりやっていくという方向になったときに、この政権への大きな圧力として作用していくのではないかと思います。また賛成が来たと。しかも6区市長の連名だと、このように思われると思うんですけれども、市長はこういうときに、そのような認識があったのかどうかを伺いたいと思います。市民は、本当にいろいろ反対していても、それが声が届いていなくて、こういう6区市長のが行ったら、やはりみんな賛成なんだととられるということは、市民にとっては本当に心外なんですけれども、その辺の市長の役割が、ある意味で悪い働きをしているということに対してどう思いますかということが1点です。

 2点目に、私は6区長連名の要望書に乗らなくて、この武蔵野市長の要望だけを提出すべきだったと思うんですね。武蔵野市の要望というのは、市民がどんなに環境や何かに不安を抱いているか。だから、今後とも適切に必要なデータも提供するようにという内容のことが3つ書いてあるわけですよね。私は、6区市長連名の要望書に乗らずに、この武蔵野市長の要望書だけを提出すれば、市民も、武蔵野市長は今まで言っていたとおり、今の時点ではまだ着手することには反対であるという立場、それで外環の2もつくらないという立場なんだなと思うと思うんです。というのは、この6区市の要望書だけを出したのでは、何か市長もあったと思うんです。だから、これを出したと思うんですけれども、そこのところをもう一度真意を市長に伺いたいと思います。

 3つ目に、先ほど言いましたように、日本の費用便益というのは3つのこと、車にとって便利かどうかだけの費用対効果なんですけれども、このことに関しても、市長の出したので3番目には、これからの青梅街道インターチェンジの開設が、東部地域の交通や大気質、騒音、安全・安心、その他の生活環境に与える影響が懸念されるから、ぜひ開示してほしいというのを先ほどもおっしゃいましたので、データの開示だけではなく、この3つの市長の要望書に対して回答をもらう気はないのかどうかというのを伺いたいと思います。それで、その中にある、今後、武蔵野市に対するいろいろなデータの開示をきちっとしてくれるのかどうかの確認をとったらいかがかと思うのが3つ目です。

 4つ目に、この外環道路の中止、確かに本線機能は必要だからと市長は毎回おっしゃいますけれども、今、事業主体も整備手法も決まっていない。人口は減る。マイカーも減る。東京都が2015年にはすいすい行くよと言っているし、今後、これがこれからいろいろやってできるのは10年以上後の話ですよね。そのときに、何でこんな不確定要素だらけの計画道路をつくっていくのか。しかも、市長が一番よくおっしゃるような、国際公約である2020年までに温室効果ガスを25%削減の具体策としては、自動車走行量の1割を削減するというのを政府は発表しているんですよね。そうすると、車の走行量が減れば、必ず渋滞はなくなる。そして、こんなすごいお金をかけてつくった、しかも地下にできるというのは、本当にまだ不確定要素がいっぱいあって、技術的にも大変だというときに、今、民主党政権になってから八ッ場ダムのこととか、諫早湾の締め切りのこととか、あと環境が大変だということで問題になっていますけれども、こんな地下につくる巨大トンネルの外環道というのは、少なくとも万が一やるとしても、本当にきちっと調べた上でやらなければいけないと思うので、まず外環道路計画の中止、それが無理なら、少なくとももっと調べて。今、BバイCのことに対しても、今後は新たな検討をすると民主党は言っているといっても、今のは間に合わないで今までのでやりますと答えているんですよね。ですから、その辺をもう少し考えて、外環道路計画の中止を考えることはできないのかというのが4点目です。

 それから、ヒブワクチンの方には、今、言ったように、逆に外環道ではこれを出したことが圧力になったのと同じに、今度は全国市長会で要望していくと言いましたけれども、国への圧力として、ぜひ全国市長会も武蔵野市の入っている三多摩の市長会も全部で言っていってほしいと思うんです。というのは、これは今の民主党と厚生労働省は、議論を急いでもらおうと考えているということで、実現の方向で考えていますので、これは市長会でぜひ要望してほしい。それまでは市で取り組むように何とか考えてほしい。ほかの地域を見ると、1回4,000円ぐらい、全額補償じゃないんですよ。8,000円のうちの、1回につき4,000円ぐらい補助しているというのが23区の大部分でやっているので、それでも親にとっては、8,000円を3回より4,000円3回なら受けさせようというのがありますので、ぜひそういうことを考えてほしいので、もっと検討していってほしいと思います。

 それから、ムーバスなんですけれども、全員で支えるから70歳以上の方も応分なのを変えるわけにはいかないとおっしゃいますけれども、ムーバスは本当に助かっているとおっしゃるんです。確かに吉祥寺東町4丁目とか吉祥寺南町3丁目、バスの停留所まで出るのが大変な人は、利用は多いと言いますけれども、それは駅まで出ないとバスに乗れないわけです。そうすると、駅まではムーバスで来ると言うんです。それから、お買い物も70歳以上になってしまうと、若い人はわからないだろうけれども、ちょっと買い物して荷物が重いと歩けないと言うんです。そうすると、どうしてもムーバスを利用する。それで買い物に行くし、それから市役所とか、市民文化会館に時々は音楽会だって行きたい。そんなときも1回ムーバスで吉祥寺へ出て、それからバスに乗る。

 だから、ムーバスというのはそういう意味でとてもありがたいというのは本当に思っているけれども、今、子どもに子ども手当が出たりしていますけれども、そうじゃなくて、もう少しお年寄りも大切にしてくれるんだったら、少なくとも70歳以上の人ぐらいにはムーバスをただにする。武蔵野市は福祉宣言都市ですので、そのぐらい考えてくれないか。ムーバスを始めたのが武蔵野市。武蔵野市がそれで有名になっているんだったら、今度、ムーバスにもシルバーパスが使えるよ。それを全都で初めて、さすが武蔵野市と言われるようなことをやってくれたらどんなにうれしいかというのが、本当に使っている人の声なんです。ムーバスは本当に利用しているとおっしゃるんですね。そうすると、1,000円のところに、皆さん1,000円が云々とおっしゃるけれども、高齢者の方、少ない年金で過ごしている方というのは、1,000円のシルバーパスはありがたいけれども、ムーバスに何回か乗ると、すぐ1,000円なんて飛んでしまうと言うんですよ。そうすると、買い物のときに100円だって考えているときに、本当に100円では多いと言われますので、ぜひ考えていただきたいんです。高齢者の福祉と健康のために、ムーバスもシルバーパスで使えるようにしてください。

◯市 長(邑上守正君)  まず、外環道に関しましては、この時期に国・東京都に要望したというのは、先ほどお話ししたとおり、施工手法が大きく変わったということに対して、国が地域に対して大変後ろ向きになるんではないかという大きな懸念がありましたものですから、それは沿線6区市長の皆さんとの合意できた範囲での要望だと私は認識しているところでございます。しかし、沿線6区市の共通した要望のみでは、例えば今、外環の2について必要の有無からの話し合いの会というのがスタートしておりますけれども、なかなかその議論が本格化していないということも感じておりますので、それも含めて、国や都に対してきちんと対応してほしいということをあわせて申し述べたいということから、市独自の要望を提出した経過でございます。

 今後、武蔵野市としても、特に外環の2についてはきちんと東京都のデータ等をいただいた後、それについての検証をする必要があろうと思っておりますので、特に先ほど話がありました地域の交通データ等の調査・開示については、さらに東京都に早急に求めてまいりたいと思っております。ですので、外環本線につきましては機能的には認めているわけでございますけれども、そのつくり方、特に安全面・環境面では最大限配慮していただきたいと思っておりますので、さまざま地域の皆様方から心配いただいている件につきましても、大いにきちんとした対応を今後とも求めてまいりたいと思っております。

 ヒブワクチン等に関しましては、もう既に東京26市の市長会でも要望をまとめ、これを全国市長会に上げて、先週、全国市長会での決議を経ましたので、もう既に行っているかもしれませんが、今後具体的に要望書を国に提出するといった段階になっております。

 そして、ムーバスにつきましては、コミュニティバスという性格上、それからワンコインという、地域のすべての皆さんに支えていただくということから行っておりますので、特に先ほど高齢者の方という中では、買い物だとか音楽会ということに行くのであればなおさらのこと、100円程度の御負担はぜひお願いできたならと思っております。
                               
inserted by FC2 system