●一般質問「平和施策のさらなる推進と駐輪場の整備・利用向上について」(2015年9月3日) しばみのる
○11番(しばみのる君)  それでは、一般質問を行います。今回の一般質問のテーマは、平和施策のさらなる推進と駐輪場の整備・利用向上について質問したいと思います。

 まず、戦後70年の節目に、日本は世界から、日本政府の過去の戦争の歴史認識が問われています。

 政府は、戦後70年の節目として安倍談話を発表いたしました。その内容は、侵略、植民地支配、反省、おわびなどの文言がちりばめられています。日本が国策を間違い、植民地支配等侵略を行ったという村山談話に示された歴史認識は全く語られず、反省とおわびも過去の歴代政権が表明した事実に言及しただけにとどまり、首相みずからの言葉としては語らないという、欺瞞に満ちたものと言わざるを得ません。

 戦後50年に当たっては、村山談話が表明した立場を事実上投げ捨てるに等しいものであり、国内外から批判の声も上がっています。戦後の世界秩序は、日本、ドイツ、イタリア3国による戦争は侵略戦争だったという判定の上に成り立っており、それを否定することは国際政治に参加する資格がないことだと考えます。

 今国会で審議中の安全法制関連法案について、多くの国民が説明不足でよく理解できない、今国会での成立に反対の声が、どの世論調査でも、大手新聞社ほとんどの報道でも上がっています。

 国会での法案審議においては、去る8月11日の参議院特別委員会で政府は、5月の法案提出前に新日米防衛協定指針のもと、法案成立を前提として、自衛隊の海外派兵や日米共同訓練の計画を進めている文書と、法案提出日には、陸海空の指揮官を集め、防衛大臣がさらに徹底を図るという内容が、日本共産党の小池晃参議院議員により明らかにされ、その質問に政府側がまともな答弁ができなく、防衛大臣も認めるというように、この法案は、審議をすればするほど国民からの信頼をなくし、説明責任が果たされていないという状況になっています。

 日本が行った過去の戦争に対して正しい事実認識を持ち、日本国憲法のもと、基本的人権の遵守、平和と民主主義の政治を進めることこそが、世界からの信頼を得て、国民が求める政治となります。これまで政治に無関心、選挙に投票しないと言われていた青年や若者たちが、全国津々浦々でこの法案について反対の声を上げるという状況も生まれています。

 このような状況のもと、戦前戦後の日本が行った戦争の史実について、教育現場に間違った事実や知識を持ちこませないように、正しい事実を伝えることがますます重要になってきているのではと感じます。教育現場へのさまざまな影響を危惧し、正しい歴史認識を教えていただくよう、御指導をお願いしたく、確認も含め質問をさせていただきます。

 また、市民の足である自転車を、より安全、効率的に利用できるよう、駐輪場などの整備も求めて、大きく2点質問をいたします。
 大きな1点目、戦後70年の節目に、政府は過去の戦争の歴史認識などが問われています。日本は戦後、世界に戦争をしない国と宣言し、そして大きな評価を受けた平和憲法のもとで平和施策を進めることが、ますます重要となってきています。そこで、教育現場や市民の中にも正しい歴史認識を伝えることの重要性を感じ、以下お伺いいたしたいと思います。

 1点目として、市内中学校の歴史教育の指導についてお伺いをいたします。特に日本とアジアの歴史、近代・現代史についてどのような見方を身につけるかは、日本のあり方、そして生き方の根本にかかわる問題であると考えます。歴史教育について、今後どのような考えで御指導されていかれるかについて、教育長にお伺いいたしたいと思います。

 過去の戦争において、誤った国策のもと教育がなされ、そのことで多くの国民が戦争の犠牲者となったと理解をしています。その反省のもと、正しい歴史を学ぶことが大切だと感じます。学校の先生方への指導方法や指導に対する仕組み、また、どのように指導を確認されるかなど、説明できる範囲で結構ですので伺っておきたいと思います。

 次に、2点目として、武蔵野ふるさと歴史館には、武蔵野市の歴史や中島飛行機製作所などの過去の戦争の歴史が、写真パネルや遺品などにより展示、説明されております。また、DVDによる生放送により、効果的に理解できるように配慮されていると感じています。そこで、こうしたDVDの市民への貸し出しなどについてお伺いをしたいと思います。

 小さな1つ目として、市民や市民団体などへの貸し出しの実績についてお伺いしたいと思います。担当部署より、中央図書館にて貸し出しを行っているとお伺いしました。市民の関心度と広報の効果などについて伺っておきたいと思います。

 2つ目として、市民が利用するコミセンやさまざまな公共施設でのDVD放映も視野に入れて、広く市民への情報公開を求めたいと思いますが、お考えをお伺いしたいと思います。

 次に3つ目、今年度中に新たにDVDを作成する旨、担当部署からお伺いいたしました。戦争体験集的なものを作成するとお伺いいたしました。ぜひとも多くの市民の方に伝わり、視聴できるようにお願いいたしたいと思います。市民への広報とともに、市民が集うコミセンや公共施設での放映や、さまざまな平和行事や市民行事での放映を求めたいと思います。また、教育の現場でも活用できるようお願いをいたしたいと思います。作成についてのスケジュールや市民への広報と利用の拡大について、どのようなお考えかをお伺いいたしたいと思います。

 先日、歴史館を訪問した際、展示物や写真を見て、さまざま知識や歴史を知ることができ、非常によいと感じました。また、過去の戦争などに対する理解も進めることができ、その上、生の体験談の放映は、さらに史実をより鮮明に心に刻むことができると感じました。市の平和施策が、市民により浸透し、多摩地域で最初に空爆を受けた地域として、さらに施策をより前向きに取り組んでいただきたいと思い、質問いたしたいと思います。

 次に、大きな2点目として、商店街の活性化につなげる、また、吉祥寺駅周辺の回遊性と利便性をさらに推進するため、駐輪場の設備などについてお伺いをいたします。

 現状では、吉祥寺の商店街や銀行などを利用するのに一時利用の駐輪場が少ないと、地域の市民から要望をいただいています。これまで何度か予算要望などを、都度させていただいています。整備拡充については担当部署の大変な御苦労と努力を感じております。しかしながら、まだ十分でない状況を感じています。自転車の利用数については都内トップクラスの市として、安心・安全なまちと元気なまちになるよう、対応策を求めたいと思います。現状の課題について、以下お伺いいたします。

 1点目として、市民の足が自動車から自転車へと変わることなどにより、利用がさらにふえていると聞きます。特に商店街などの利用には、自転車は大きな役割を果たすこともあり、駅周辺での利用がふえていると感じております。このことに対応するには、吉祥寺周辺の一時利用ができる駐輪場の整備をさらに拡充する必要性を感じています。対応策についてお考えをお伺いいたしたいと思います。

 駐輪場に関しては、担当部署の大変な努力で拡充をされてきましたが、まだ十分でない状況であると思います。特に市民の利用が多い土日祝日、平日の午後と、また、これから気温が下がり、過ごしやすい季節となれば、さらに利用がふえると思います。十分な対応策をお願いいたしたいと思います。

 次に2点目として、より市民が利用しやすいように、一時利用できる駅周辺の駐輪場の空きスペースを確保していただき、効率的な利用を進める努力をしていただいていると思い、評価いたしたいと思います。さらに商店街や駅周辺の銀行や公共施設などの利用を考慮していただき、これまで一般質問などで御質問させていただいたことを、再確認を含め、以下の点についてお伺いいたしたいと思います。

 1つ目として、駅周辺の駐輪場について、一時利用として利用できる空きスペースを再度調査していただき、できる限り利用幅をふやしていただきたいと思います。そうすることで、商店街などの利用促進となり、より買い物などがしやすい環境となります。商店街がより元気になる策にもつながると思います。一時利用可能数をふやし、そして努力をお願いしたいこととあわせて、JRや民間企業などへの設備のお願いをし、協力要請などをさらに強めていただきたいと考えますが、いかがでしょうか、お考えをお伺いしたいと思います。

 2つ目に、駐輪場の満空表示のスマートフォンなどの携帯端末への対応について、現状の課題をお伺いいたしたいと思います。

 次に3つ目、また、駐輪場の満空表示をさらに見やすく、効果を上げるため、総合満空表示盤の駐輪場への設備を拡充する予定について、担当部署からお伺いいたしました。そのことについては大変評価をいたしたいと思います。さらに2次的効果として、放置自転車の対策にもなり、吉祥寺駅周辺への自転車の集中化を防ぐことにもなり、さらに安全性を高めるのに効果が期待できると考えられる大型総合満空表示盤を、民間駐輪場の満空表示をも視野に入れ、交差点などに設置することを検討いただき、設置を求めたいと思います。

 その効果としては、具体的には、安心して駐輪場を探す、または利用したい駐輪場が満杯なので公共交通に切りかえる、駐輪場を確保するためにスピードを上げることもしないで駐輪場を利用するなど、より安全で効率的な利用につながると思います。
 都内トップクラスの自転車利用数を持つ市として、特徴のあるまちづくり、住みたいまちナンバーワンのまちとして、安心・安全なまちづくりをするよう、一層求めて御提案を申し上げたいと思います。市長のお考えをお伺いいたします。

 以上、壇上からの質問とさせていただきます。前向きな御答弁をお願い申し上げます。

◯市 長(邑上守正君)  それでは、しばみのる議員の一般質問にお答えしてまいります。平和施策のさらなる推進と駐輪場の整備・利用向上についてということでございます。

 まず、1点目の中学校の歴史教育の指導についてのお答えは、後ほど教育長から答弁があります。

 次のDVDの貸出実績からお答えを申し上げます。壇上で御案内いただきました平和啓発DVDというのは、戦争体験者3名の皆様方に直接証言いただいて、記録としてビデオ化したものでございまして、武蔵野での空襲の様子や当時の生活の様子、平和に対する思いなどの証言のほか、関連する写真や資料などを使用したものでございます。わかりやすいように、難解な言葉には字幕や注釈などを挿入させていただきました。時間は約18分で見られます。後ほどもお答えしますけれども、インターネット経由で動画も見ることが可能でございますので、ぜひ皆さん方もごらんいただければと思っています。

 そこで、平和啓発DVDの貸出実績ということでございますが、中央図書館での貸出件数は、昨年7月から本年8月までに11件という件数でございます。27年中、ことしになってからは3件ということでございます。中央図書館に配架をしておりますが、吉祥寺図書館やプレイスからでも取り寄せることができますので、ぜひ各館からお申し出いただければと思っています。市民活動推進課での貸出実績は、これまでにはございませんでした。

 なお、先ほど申し上げましたけれども、武蔵野市公式ホームページの動画チャンネル、ユーチューブで公開をしており、ネット環境さえ整っておればごらんいただけますので、そちらも御利用いただきたいと思います。

 次に、コミセンや公共施設での放映についてということでございますが、コミセンについても希望があれば、貸し出しを行っていきたいと考えています。市の公共施設の放映については、その放映する環境がどのようになっているかによって変わるでしょうし、また、その館の管理者のほうで最終的な判断はされるかと思いますが、基本的にはそういうところでの要望があれば、貸し出しは可能でございますので、活用いただければと思っています。

 なお、昨年の夏季平和事業や11月の平和の日関連イベントでは、1階ロビーとプレイスにおいて放映をした経過もございます。

 次に、今年度作成予定のDVDについて、コミセンや公共施設の放映、平和事業での放映、教育現場での活用をということと、作成スケジュール、市民への広報と利用拡大ということでございますが、現在の平和啓発DVDは、図書館への配架、各市立中学校への配布、ホームページからの視聴など、広く市民が利用できるように配慮を行っているところでございます。新規作成のDVDについても同様に対応していきたいと思っています。

 なお、今後の作成スケジュールにつきましては、体験談を話していただける方をお願いし、今年度中に完成をしていきたい、その取り組みをしていきたいと思っています。

 広報等につきましては、平和啓発DVDに限らずに、その他の資料等も含めて市民の皆様方がごらんいただく、活用いただけるような形で、広く広報していきたいと考えております。

 次に、大きなお尋ねで駐輪場等に関するお尋ねでございます。吉祥寺駅周辺の一時利用できる駐輪場の整備をさらに拡充する必要性を感じるが、その対応策というお尋ねでございます。

 現在、3駅周辺には公共駐輪場を39カ所、2万9,266台確保しております。このうち定期利用が1万7,756台分、61%、一時利用は1万1,510台分、39%といった、そのような内訳となっているところでございます。

 また、駐輪場自体は吉祥寺駅周辺では、昨年大型店舗の出店が相次ぎましたけれども、それぞれの店舗が付置義務駐輪場を整備されてまいりましたので、このような民間事業者による駐輪場の拡充もされつつあるという状況でございます。

 また、以前より地元の商店街の皆様方の御協力をいただき運営されているHOP、ホリデーフリーパーキングなどの取り組みも、継続をして行っているところでございます。

 市としても、駐輪場のさらなる運用改善、駐輪場の拡充に取り組んでいきたいと考えておりますが、市だけではなかなか限界もございますので、やはり地元の商店街の皆様にも協力をいただきたいと考えているところでございます。今後、地元商店街の皆さん方と相談をさせていただきながら、買い物客用の駐輪場の確保につきましては、拡充をぜひ図っていきたいと考えています。

 次に、現状の駐輪場の空きスペースを効率的に利用するために、これまでもいろいろ質問いただきましたが、駐輪場の空きスペースを再調査することで、一時利用可能数をふやすような努力ができないかということでございます。

 そのようなことも今まで行ってまいりましたが、この取り組みにつきましては、例えば吉祥寺パーキングプラザ公共自転車駐車場において、フリーゾーン、定期利用枠として確保している駐輪場のスペースを一時利用として活用する、このような実施をしているところでございます。

 この運用は、定期利用者の御理解のもと実施しておりまして、現在、平日で最大約550台、休日は最大約680台の一時利用を受け入れていると。ちなみにこの550台という受け入れは、その50%増しという利用が可能となっているということでございますし、680台になりますと、86%増の受け入れが可能となっているところでございます。

 またあわせて、御案内のとおり短時間無料制度も実施しているところでございまして、パーキングプラザ公共自転車駐車場の場合は、7月の一時利用の台数は1日当たり約1,000台、約270%の利用率、1日3回転弱という利用状況となっております。限られたスペースの中で、効率的な管理運営に努めているところでございます。

 しかしそのフリーゾーンも、全てがオーケーということではなく、なかなか課題もあるということでございまして、その前提にはやはり定期利用者の理解、協力が不可欠でございます。活用すべきスペースが定期利用のスペースでございますので、そこにとめることが何で事前に契約をして料金を払っている人の場所を使うのか、そんないろいろな御意見をいただいているようなことも伺っているところでございます。

 また、一時利用の自転車が残車になる。例えば日曜日におとめになって、雨など降って月曜日までそのままになりますと、実は月曜日というのは一番利用が多い日でございますので、そのときにそういう課題もあるということでございますので、残車に関する課題も抱えているということでございます。

 管理の問題としまして、現在定期利用専用の駐輪場は、循環管理を行っているところでございますが、契約者が利用することから、ゲートや電磁ロックなどの設備を設けていないために、定期利用駐輪場を一時利用として運用するためには、係員の配置が新たに必要になってくるということでございますので、その辺が若干の問題になってくるのかなと思っております。

 さらに駐輪需要は気候や天候にも左右されるため、計画的な人員配置はなかなか難しいということもありますので、その辺の課題を抱えているということでございます。

 ただ、フリーゾーン等の運用は、限られた施設スペースの効率的な運用の面から、大変有効であると考えておりますので、課題もいろいろ検討しながら、さらに研究を進めていきたいと思っています。

 次に、満空表示のスマートフォン対応にかかわる課題についてということでございますが、各駐輪場の満空表示を一元的に表示する総合満空表示盤を、三鷹駅周辺、武蔵境駅周辺で実施しておりますが、7月15日より吉祥寺駅周辺でも運用を開始したところでございます。総合満空表示盤は、公益財団法人自転車駐車場整備センターの協力により、先進的な取り組みとして整備を進めているところでございます。

 吉祥寺駅周辺での総合満空表示盤は、吉祥寺駅東部地区にエリアを限定して運用を開始したところでございます。今後、総合満空表示盤の運用面の課題を検証していく必要があるのではないかと思っているところでございます。

 スマートフォンなどの携帯端末の活用は、総合満空表示盤の運用面の課題を検証した上で、次のステップとして研究していきたいと考えております。

 最後に、大型総合満空表示盤を交差点などに設置することについてということでございますが、このような設置の必要性も十分に理解をしているところでございますが、その設置場所のスペースの問題というものが大きいのではないかなと感じております。交差点などに設置する場合は、当然交差点でありますと、歩行者等多くの方が通行、滞留するスペースでございますので、このようなスペースが必要であるという課題が1つあります。スマートフォンなどの携帯端末の活用を含め、自転車利用者にとって最適な情報提供のあり方について、引き続き研究をしていきたいと考えております。

 以上でございます。

◯教育長(宮崎活志君)  私のほうからは、しば議員の御質問、1の1、中学校の歴史教育についての御質問にお答えしたいと思います。

 しば議員が御指摘になったように、日本とアジアの歴史、近現代史について、生徒がどのような見方を身につけるかということは、日本のあり方を考える上で大変重要な問題であると考えております。中学校の歴史教育につきましては、中学校学習指導要領社会科編の中で、次のように示されております。歴史に見られる国際関係や文化交流のあらましを理解させ、我が国と諸外国の歴史や文化が相互に深くかかわっていることを考えさせるとともに、他民族の文化、生活などに関心を持たせ、国際協調の精神を養うことや、さまざまな資料を活用して歴史的事象を多面的、多角的に考察し、公正に判断するとともに適切に表現する能力と態度を育てる、このことが歴史分野の目標の一つとして掲げられているところでございます。

 これらのことを踏まえまして、日本とアジアの歴史については、各時代における日本とアジアとの外交面や文化面における関係や交流についての歴史的な事象に対する理解を深めるとともに、互いの文化を尊重し、協力し合って、国際社会の形成に貢献することが大切であるという見方、考え方を持たせる、そういう教育が必要であると考えております。

 また、グローバル化が一層進展する中で、現代社会における課題に対して解決を図るためには、その背景にある近代・現代史についての理解を深めることは、特に重要でございます。その際、学習対象となる歴史的な事象は、それを捉える観点によって大きく変化することから、ともすると恣意的な考察や判断に陥るおそれがございます。このため、グローバル化社会においては、多面的、多角的な見方、考え方が大切でありまして、諸資料に基づいて考察し、判断するとともに、生徒同士の共同的な学習方法なども工夫することが大切であると考えております。

 今後の日本のあり方を考える上で、国際社会に生きる平和で民主的な国家、社会の形成者として必要な公民的資質の基礎を養うために、近現代史教育の一層の充実に努めてまいります。

◯11番(しばみのる君)  丁寧な答弁ありがとうございます。何点か再質問をさせていただきたいと思います。

 まず1点目としては、中学校の歴史教育についてお伺いしたいと思います。先般、中学校の歴史教育の教科書については、選定委員会の中でも大変私は評価したいと思っております。選定に関しては、十分な配慮と、その水準についても非常に思慮深さを感じているところでございます。

 ただ、私は、こうした教育長がおっしゃられたことに関しては、すごく理解するところなのですが、現在の政府の国会での論議を含めて言うと、教育に関する政府からの介入についてはどのようにお考えなのかということを、ちょっとお伺いしたいと。私はこの質問について、少しその辺を懸念しているところなのです。

 今まではそういった形で学習指導要領に基づいてやってきたと思うのですけれども、やはり国策の誤りもあったことだと思うのですが、教育について非常に介入されてきたという過去の歴史を見ると、今後その辺のところを少し私は懸念するところでありまして、学習指導要領に基づいて行われていると思っていますし、そういう点については心配ないということをおっしゃっていただければよろしいのですけれども、教育現場での指導に当たって、先生方に対する指導というのはどのような形になっているのでしょうか。

 また教育の中で、今おっしゃっていた学習指導要領の中で、特に強化していかなければならない点についてお伺いしたいと思います。

 次に、DVDについて実績をお伺いしたところなのですけれども、11件ということで、もう少し多いのかなとは思ったのですけれども、なかなかまだ普及がされていないのかなと。確かにホームページにあるということは、そういう意味では拡大策をとっているのかなと思うのですけれども、私の周りの方に聞いてみても、なかなかそういったDVDについては利用していないこともあり、なかなかまだ普及がされていないのかなと思っています。

 また、歴史館に行くについても、東部地区からでは、特に高齢者などはなかなか行けないという事情も考えれば、やはりその普及については、どこでも見られるような形での普及をお願いしたいと思います。

 私は昨年広島の原爆資料館に行きまして、ことしは私の出身大学にある平和資料館に行き、いろいろな戦争体験、あるいは戦争についての映像を見てまいりまして、やはりこういった映像に関する効果というのは非常に高いのだなと私は思っておりまして、できればそういった公共施設で常に見られる、常設できるような形での環境設定をお願いしたいと思いますが、その点についてもう一度お伺いしたいと思いますし、戦争体験についてはさまざま市民の方でもお詳しい方もいらっしゃるし、市内では市民団体や婦人団体で、さまざま戦争体験の勉強会をされていると思っていますので、ぜひともそういったところとも連携して、広く戦争体験についても、市民にわかりやすいような形での普及、あるいは情報収集を進めていただきたいと思うのですが、その点についてはいかがでしょうか。

 市民団体などとの連携と、そういったところにも非常に貸し出ししやすいような環境をつくっていただくことについて、意見をお伺いしたいと思います。

 3つ目に駐輪場についてですけれども、やはり平日の午後とか祝日などを見ると、特に吉祥寺地区ではなかなか駐車スペースがない。私も土日祝日に駅へ行くには大変難しいなと感じておりますし、今おっしゃったように、吉祥寺パーキングプラザについては平日50%、休日については85%ぐらい拡充を努力していただいたことに関しては、評価いたしたいと思うのですが、まだまだ足りないという状況があります。ぜひともそれについては努力していただくのと、通勤する方については鉄道を利用する場合、やはりどうしても朝の時間帯のことを考えると、特に駅周辺に駐輪場をさらに拡充することが必要ではないかなと思いますので、JRとかそういった民間企業への協力要請も、ぜひともお願いしたいと思います。

 そして、満空表示については市内吉祥寺地区で4カ所整備されていると。その後3カ所ということで、合計7カ所に総合満空表示盤を設置すると、担当部署からお伺いしています。今、特に北東、北西という方向からの自転車が、非常に多いと思っています。以前に一般質問でも、練馬地区から公園通りへの駐輪と、またスピードを出しての自転車の運行が非常に多いと質問させていただきました。

 今、市長は、交差点への設置は厳しいとおっしゃいましたけれども、現状民間では、月見小路と五日市街道の交差点に自動車の満空表示が設置されているのは御存じだと思うのです。ああいう形でやれば、歩行者とか自転車との接触というのはないのではないかと思うのです。特に北東方面、練馬区から市内への自転車流入については非常に多いと、自転車等総合計画の中にもうたわれています。そういう市内に自転車がなかなか入りづらい環境とあわせて、効率的な駐輪場への誘導を進めていくためにも、財源的にもそんなに厳しくないように私は思えるのです。

 ですから、その場所というならば、例えば五日市街道と公園通りの交差点あたりと宮本小路の交差点あたりに、2カ所設置することを提案いたしたいと思います。特に北東と北西からの自転車の交通量が非常に多いということが、自転車等総合計画の中にもうたわれています。こういう2カ所に設置することにより、駅周辺での自転車への集中化を防ぐことができるのではないかと思っていますし、また、現状の駐輪場の一時利用の拡大と満空表示をすることにより、より安全な歩行空間ができるのではないかと思っていますので御提案申し上げます。ぜひともこれについては前向きな御検討をお願いしたいと思います。

 以上3点についてお願いしたいと思います。


◯市 長(邑上守正君)  それでは、再質問についてお答えしてまいります。

 まず、DVDについては、戦争の記録を伝える方法として、極めてわかりやすい資料ではないかなと思います。せっかくつくったものでございますので、ぜひ活用を図っていただきたいと思います。さまざまな場所で活用しやすいような工夫を、主にPR、こういうものをつくっているよ、貸し出しもできますよということも含めて、活用を図っていきたいと思っています。

 それから、駐輪場につきましては先ほども答弁申し上げましたが、満空情報の提供の仕方は、大いに研究の余地があるのではないかなと思っておりますので、具体的な場所を提案いただきましたけれども、その表示盤の設置も含めて、またスマホの活用も含めて、大いに研究してまいりたいと考えています。

◯教育長(宮崎活志君)  再質問でございますが、特に教育に対する政治的な介入とか、そういったことについての御心配でございますけれども、教育は、特に公立学校教育は、教育委員会がその教育内容も含めて設置、管理しているわけでございますが、この教育委員会制度は、このたび改定はなされましたけれども、基本的には今も独立した行政委員会としての立場を持っているわけでございます。

 したがって、教育内容等につきましては、そうした教育委員会のもとで学校教育が進められるということで、政治的な何らかの介入とかいったものに対しては、私は心配ないのではないかなと思っております。

 なお、例示されましたような学習指導要領、これに基づいて教育が進められるわけでございますけれども、学習指導要領そのものが、まず中央教育審議会の中の初等中等教育分科会の中のさらに教育課程部会の中で、主に作成されてまいりまして、それが文科大臣に対して答申されるという形でつくられております。そういったことからも教育内容についても、そうした広く国民の協議の場で形成されてくると考えているところでございます。

 それから、今後どういう点を強化すべきかということでございますけれども、まず、どういう子どもが必要かということを先に申し上げますと、これからは例えば歴史教育で言いましたら、自分の意見として歴史的な物の見方や考え方を表現できるような、そういう生徒を育てることが大切であると考えられておりますし、これからの学習指導要領の方向性として、アクティブラーニングという言葉をお聞きになったかもしれませんが、子どもたちが主体的で非常に共同的な学習を進めていく、自己を確立して学習を進めていくということが求められているわけでございます。

 これまでのように、単に知識や技能をただ学んで身につけていくという形だけではなくて、そうした主体的な学び手となり、そして知識、学んだことを生かしていけるような子どもに育っていく、それが大切だと考えられております。

 例えば社会科の先生方の指導ということでございますけれども、基本的にはこうした教育方法について、学校全体で学びを深めておりますので、その中で各教科でどのように工夫したらいいかということを、今現在進めているところだと考えております。

○11番(しばみのる君)  御丁寧な御答弁ありがとうございます。

 教育長にもう少し確認をしたいと思うのですけれども、過去に私の経験では、中教審、中央教育審議会においても、さまざまな介入というか、さまざまな指導があったように思うのですけれども、そういったことから、そういう介入というのは現状はどうなのでしょうか。それについてもう少しお伺いしたいと思います。

 それとあわせて、歴史教育というのは、なかなか私は重要なことだと思っていまして、子どもたちが近代・現代史について深く理解をして、来年度から18歳から選挙権を持つということで、政府、国会でも18歳を大人とみなしてということで、年齢を下げていく方向を見ると、やはり中央教育については、そういう社会教育を含めて重要なことだと私は思っていますので、ぜひともその辺について、もう少しお考えをお伺いしたいのと、先生方の子どもに対する現場での指導に対しての教育委員会での確認というか、そういう仕組みについてはどのようにお考えなのか、ちょっと説明できる限りで結構ですので、その点についてもう1点お伺いしたいと思います。

 それと、駐輪場の件ですが、先ほど市長の御答弁の中で、スマートフォンの対応についてですが、スマートフォンは今後対応していくのか、スマートフォンに関しては検討するけれども、やはり現状を見ると総合満空表示盤のほうに力を入れていくのか、両方ともやっていく方向なのか、その辺についてお考えをお伺いしたいと思います。

◯市 長(邑上守正君)  それも含めて研究をしていこうということでございますので、もう少しお時間をいただきたいと思っております。

◯教育長(宮崎活志君)  例えば中央教育審議会での政治的な介入のこととか、それはちょっときょう、質問の通告の範囲を超えておりますのでお答えはできません。また私のほうでお答えできることも持っておりません。

 なお、学校現場での指導のあり方といったものを確認することについての御質問でございますけれども、これは基本的には学校長が教育課程も管理しておりまして、私どもはそれを委任している形になります。校長は年間の指導計画や、そして、非常に具体的な指導方法などの教育内容が書かれた週ごとに作成される指導計画などを点検して、その内容について確認などをしている。

 あとは管理職の方は、今、授業もごらんになっておりますので、実際の授業の場面などもごらんいただいて確認していると。必要があれば指導、助言も行っています。
                                 
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